« 2015年8月 | トップページ | 2015年10月 »

2015年9月

2015年9月29日 (火)

9月第5週 将来に繋がる お手伝い

29日快晴 豊岡市の小学6年生を迎え 神鍋山の山野草を案内した

豊岡市からJRに乗り全但バスに乗り継ぎ個人で運賃を払って神鍋

までの体験でやってきました。

           Img_7015

72名の生徒を 4班に分けて 神鍋山を2時間10分で案内します

6年の理科の教科書に載る 火山にまつわるガイドもしました。

           Img_7018

   神鍋山の自然の豊かさから 植物の話でも 神鍋山野草を

愛でる会4名が中心に 5感(目、耳、鼻、口、手触り)をふるに

生かした20種以上を案内しました。  

花弁や葉が特徴的なツリフネソウやヤハズソウ

風で葉がすれる音がする ヤマナラシ。 

香りのする サンショウ、クロモジ

口で食べ 苦味を体験したクロバナヒキオコシ

手で触って棘のあるワルナスビ。 

外来種のセイヨウタンポポが年中咲き、オオブタクサが蔓延

して花粉症で人の健康に被害を与えていること等 観察記録に

花の名前を書き込み 帰ってから 図鑑等で 調べてもらう

工夫や 開花している花の前では 名札を付けて 案内しました。

    ゴマノハグサ科  コシオガマ

            Photo

日当たりのよい 神鍋高原の草原で見られる

     キク科      オケラ

            Photo_2

若葉は食用になり地下茎は薬草にもなる 雌雄異株の希少種である

  私達が楽しむだけでなく 未来につながる子供たちに自然観察

の楽しさを伝える事も 山野草を愛でる役割の一つと考えて行きたいと

思います。

                                        (izumi)





 

2015年9月22日 (火)

2015 9月第4週 定例会 報告

秋の大岡山を定期、定点で会員18名が観察 シルバーウイークの22日

に熱心に聞き入る コウヤボウキが進化する不思議を楽しみました

         Photo

4年間見続けるツチアケビの実

         Photo_2

花弁に 星空のような模様が見られるアケボノソウ

         Photo_3

この他、アキチョウジ、ミカエリソウ、ヒメシロネ、オオヒナノウスツボ

、アカバナ、イボクサ、ゴンズイの実等 20種を午前中楽しみました

9月第4週花 アキザキヤツシロランを紹介します。

3年前から実は発見していましたが、花は未だ確認出来ず植物愛好会

では幻の花といわれています、ラン科 オニノヤガラ属 で牧野富太郎

博士が命名した、漢字表記 秋咲八代蘭です、

30㎝の実   Photo_4 竹林周辺でまれに生息

ツチアケビショウキランの様に 腐生植物 葉緑素を持たず光合成

しない 土の中の菌類から栄養分を得る特徴でとにかく目立たない

         Photo_5

高さ3㎝と低く 落ち葉と同じ色をしてじっくり腰を据えて観察する

         1

大きさ1㎝花を拡大して見ると ランの仲間と同じ 構造が見られます

兵庫県では 絶滅危惧種Aランクに指定されている 神鍋山野草を

愛でる会結成7年目にして、自然観察の楽しさを 再発見しました。
                                      (izumi)

2015年9月15日 (火)

9月第3週 ヒガンバナ科 ヒガンバナ

9月に入り11日まで 雨が多く 台風17号では多くの被害が出た、稲も

倒れて、16日からさらに雨模様 晴れ間に 急いで稲刈りが始まった

          Photo

車いすに座って 心配そうに見学している地主の老人。

ヒガンバナ科 ヒガンバナ属には キツネノカミソリ、ナツズイセン

も7月8月神鍋高原で見るが、花が終わってから葉が出る特徴がある

ヒガンバナ  日本名彼岸花 別名マンジュシャゲ開花時期は9月

 蕾              1輪の花  

Photo_2 Photo_3

クズが育つ中から突然 蕾が出て大きな花が咲きびっくりする。 

この花は 体内時計があるのか 確実に彼岸に咲く 高原では

未だ咲かないが 清滝地区では 今日咲きだした、日照時間や

最低気温が13度を下がると スイッチが入るのか、時計を持って

いないのは確か 正確に季節を感じる花で不思議いっぱいです

            Photo_4

昔は飢饉のとき 水にさらして 食用にした為 田畑の畔に植えられて

いる風景が 一番しっくりする。
                                           (izumi)

 







 

2015年9月13日 (日)

阿瀬渓谷植物ハイキング

神鍋植物ハイキング 春の花 」(5月23日)に続き、秋は「阿瀬渓谷植物ハイキング 」。
兵庫県立人と自然の博物館 と神鍋山野草を愛でる会の共催セミナーが行われました。
案内は、人博主任研究員の高野先生と愛でる会泉会長です。
今回のテーマは秋の花を楽しむことと鹿食害の現状を知ることです。

<どの写真もクリックで拡大し、写真右上の×ボタンで元に戻ります>

発電所前駐車場            ゲンノショウコ(白)
Img_3065 Img_3071
ゲンノショウコ(赤)           コナスビ
Img_3075 Img_3077
キジムシロ                羽根つきの羽根に似たツクバネ
Img_3078 Img_3083
 オヒガンギボウシ
 Img_3089_2
オヒガンギボウシと蜂         残っていたイワタバコ
Img_3087_2 Img_3096_2
ツリバナ(実)                    カラスノゴマ(アオイ科)
Img_3107 Photo
テンニンソウ(蕾)              龍王滝
Img_3120  Img_3115
コガクウツギの装飾花の紅葉      ホツツジ
Img_3124 Img_3127
ツリガネニンジン        タンナサワフタギ(実)
Img_3130  Img_3134_2
季節外れのタニウツギ          オニグルミ(実)
Img_3136 Img_3138
  フシグロセンノウ
  Img_3142_5
 花だけが残っているサンヨウブシ(トリカブトの仲間)
 Img_3151_2
 Img_3156


阿瀬の谷奥には江戸中期の廃坑までは金銀の採掘、その後は炭焼き等で暮らす金山村がありました。
山中の不便さと時代の流れで家が減り続け、昭和37年に最後の一軒が村を離れ廃村となりました。
当時は子供たちの声が響いていたであろう分校跡に立ち、往時を偲びながら住民の気持ちに思いを寄せました。
金山廃村                 金山村の歴史(クリックしてお読みください)                 
Img_3162 Img_3164

今回の絶滅危惧種はオヒガンギボウシとサンヨウブシとのこと、とくにサンヨウブシは鹿被害によってまさに絶滅寸前の状態です。
猛毒で知られるトリカブトの仲間がなぜ鹿被害?と疑問でしたが、状況を見て理解できました。
鹿が笹や下草を食べてしまったことで、サンヨウブシが孤立・露出し夏の日照りで葉が焼けてしまっています。
アルプスなどの山歩きで群生するトリカブトはよく見ますが、日焼けして枯れた中に花だけが残っているのが異様に感じられます。


阿瀬渓谷は多種多様な草花が四季を通じて咲き、秋にはトチの実・オニグルミ・アケビなどの木の実も採取でき、豊かな自然が我々を楽しませてくれます。
一方ここ数年の鹿による食害で、笹などの下草がなくなり群生しているのが、マツカゼソウ・タケニグサ・フッキソウ・アセビ・イワヒメワラビなど鹿が食べないものばかりで、既存植物の破壊と耐鹿植物?の偏りが顕著に見られます。
これからは自然を楽しむことばかりでなく、守る活動も必要となるでしょう。
それにはまず現状を見て知ることから始まりますね。

食害によって丸裸の斜面        斜面の崩壊
Img_3159  Img_3184
阿瀬渓谷の第一駐車場から第二駐車場にいたる道の斜面が崩れて、道を完全にふさいでいます。
下草が無くなった斜面は台風でなくとも大雨で崩壊しやすくなっています。
11月には「阿瀬渓谷紅葉まつり」が計画されていて、復旧工事も予定されているそうです。

                                                                      ( izayamiki )
   

 

 

2015年9月 8日 (火)

2015 9月第2週 定例会 ナンバンギセル報告

台風18号接近で雨模様でしたが熱心な13名の仲間で神鍋山

を今年初めて 観察しました。開始にあたって 新入会の紹介、

兵庫県知事の認定証を受けたこと、12日県立人博との共同

開催阿瀬渓谷の観察会案内、道の駅ギャラリにて神鍋高原で

1000種を超える山野草を季節ごとに展示され見やすくなった

こと、その展示場に山渓ハンデイ図鑑5分冊を常設することが

報告されました。

 カッパや傘の色どりの中、手入れの成果ナンバンギセルを始め

30種以上の花や実を楽しみ9時30分~昼過ぎまでかかりました。

ハマウツボ科 ナンバンギセル属 ナンバンギセル

8月下旬の蕾            9月に入った開花

 Photo  Img_6907


別名 オモイグサ 長い柄の先につく花の形がキセルに似る

万葉集の歌(道のべの尾花が下の思草、今さらになどものか

思はむ) 尾花がススキ 思草がナンバンギセルのことです。

山野に生える1年生の寄生植物、根を宿主のススキの根に食い

込ませ養分を吸収する 葉緑素を持たない。

         Photo_2

この場所では 4mを超えるオオブタクサが繁茂して ススキ群生

が脅かされ人の係わりも大切なことが 指摘された。

                                    (izumi)

2015年9月 7日 (月)

9月第2週花   ツルリンドウ

地元の人が自然を楽しまないと 但馬は元気にならない 活動

           Photo 当日配られた資料

6日 西気いしずえ会の自然部会では6回シリーズの一つ神鍋高原

の自然を現地で学び 地域活性化の課題を勉強しました、雨の中 

神鍋山を11名が観察し  花ではナンバンギセル、ツルリンドウ

ヤマジノホトトギス、秋の七草をはじめ、特定外来植物オオブタクサ

オオハンゴウソウ、ワルナスビが生物多様性にどれほど悪影響

を与えるかを学びました、身近な自然に触れながら活性化が出来る

事を体感されたことと思います。いしずえ会自然部会案内人 泉より

         Photo_2

神鍋高原万場では相変わらず沢山の鹿、猪が農作物や山野草に

大きな被害を与えています 今捕獲できる猟師のお手伝いで罠に

猪がかかり処理作業 猪突猛進の足のすごさにびっくり しました                    

 Photo_3   Img_6902
 猪のストッパーが付く足           鹿の足

リンドウ科 リンドウ属 ツルリンドウ 40㎝~80センチのツル性

                Photo_5

秋を代表するリンドウに先んじて咲きだしました 雨や曇りに

なると花冠が閉じるので秋晴れに観察しましょう。

                                 (izumi)

 

2015年9月 1日 (火)

9月第1週 ナツエビネ

神鍋高原で見られる山野草1000種 展示

 9月1日からは神鍋山野草愛でる会5年間の観察成果として道の駅

ギャラリーで1000種以上の山野草が開花順に写真で展示されます

          Img_6881

7月までは 年度別でしたが春、夏、秋、冬月別に展示し、希少種は

青印外来種は赤印を付け 神鍋高原で見た花の名前が直ぐ解るよう

にしました

           ラン科 エビネ属     ナツエビネ

普通のエビネは4月~5月 ですが ナツエビネは8月~9月です

        Img_6862

希少種で神鍋高原に1か所しかないものは 柵て保護しています

鹿、猪は食べないけれど、踏みつけられない対策の一つです。

葉は3個束生し 花茎は高さ40㎝ 色の花を下から順に咲かせる

  Img_6859    Img_6866

上部に6個ほど蕾があるので8月11日~9月上旬まで楽しめる

次回の例会8日 9時30分 道の駅集合して、神鍋山(469m)

に登り頂上付近を観察する班 と北散策路コースの班、 スキー場

東コースに分かれて下山して道の駅に集合して、観察結果報告して

楽しむ企画します。  

12日(土)は人と自然の博物館と共催行事で阿瀬渓谷です

10時30分阿瀬渓谷入口集合弁当持参トリカブトが見られるか

楽しみです

                                    (izumi)

« 2015年8月 | トップページ | 2015年10月 »