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2015年3月

2015年3月25日 (水)

2015 「愛でる会」活動開始

冬の間も有志でスノーシューによる観察も行われましたが、神鍋山野草を愛でる会の活動が始まりました。
まずは道の駅神鍋高原で総会が開かれ、一年の活動計画と新役員が決まりました。
計画では大岡山が通年観察地に選ばれ、但馬他地域の観察も予定されています。
総会風景               愛でる会観察記録
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会則にもあるように我々が大切にしているのは、第2条(目的)「神鍋の自然美の恵みを愛しむとともに、会員相互の親睦を図ります。そして山や野を荒らさず、自然環境を守り保護することを肝に銘じ、活動を行います」のスタンスです。
盗掘や山菜の乱採取・投棄ゴミ・外来種の広がりなど解決すべき課題もありますが、活動を重ねて神鍋周辺の山野草のミニ図鑑作成を目指すとの提案がありました。

一方広がるシカ被害に関しては泉レポートでも報告されていますが、45頭を捕獲したものの継続かつ広範囲な取り組みが求められます。
愛でる会と切り離して「神鍋山鹿会」を立ち上げ、田中前会長を中心に活動することが報告されました。
寒の戻りで小雪がちらつく中、播磨町、鳥取市、峰山町からも含めて31人が、午前の会議、午後からの神鍋周辺の観察会に参加しました。
熱心な観察隊            ザゼンソウ群落
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ザゼンソウ               ザゼンソウ(青)
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ナニワズ                ダンコウバイ
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先週の気温上昇で一気に雪解けが進み、アズマイチゲ・チャルメルソウが顔を出し、花前ですがタジマタムラソウも確認できました。
防獣網・柵               防人看板              
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残念なことですが、鹿だけでなく心ない人の持ち去りや踏みつけから守るためコロニー化せざるを得ないようです。
豊岡市も「ノアの方舟作戦」として、野草類が生息する山中の一角を金網柵で包囲し、鹿の侵入を防ぎ野草類を守る施策を始めています。

ミツマタ(花)             スハマソウ
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彼岸を過ぎたといっても所々に残雪があり小雪も舞うあいにくの天気で、お目当てのアズマイチゲやスハマソウは花を閉じていました。
スハマソウ5種については、前日にアップした泉さんの「神鍋山野草だより 3月第4週」でご確認ください。

愛でる会の活動は、毎月第2・第4火曜日の午前に計画されています。
次回は4月14日(火)午前9時30分~道の駅神鍋高原集合、大岡山周辺の観察です。
問い合わせは 「神鍋山野草を愛でる会」 事務局 道の駅神鍋高原 内 (担当:三木)
豊岡市日高町栗栖野59-13 TEL 0796-45-1331
 

2015年3月24日 (火)

2015 神鍋山野草だより 3月第4週

神鍋山野草を愛でる会案内人、泉さんから3月第3週のレポートが届きました。
本日は総会でが開催され、今年度の活動と役員を決め午後に観察会が予定されています。

 
写真囲いで守ったキンポウゲ科 ミスミソウ属 スハマソウ
Photo
山野の林内に生える常緑の多年草ですが 葉の形の先端が尖る物はミスミソウと呼ぶが判断が付けにくい。
しかし茎や葉に白い毛が生える花をスハマソウと呼んでいます。
日本海側で見られる種は様々な花色、形の大小が見られまるで花畑の様で、別世界に来たようでした。
この場所は地元の愛好家が古くから守って育ててきました、先日共同して金網式ネットに張替、鹿の被害から守る事が出来ました。
美しい環境は 美しい心の人がいるから守られる代表的な例です。

スハマソウ
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昨年別の場所では鹿の被害に遭っていました。
キンポウゲ科にはトリカブトを始めサラシナショウマ、セツブンソウ、サンインシロガネソウ、オウレン、バイカモ、フクジュソウ、イチリンソウ、等々高原では美しい花が多いいようです。
 

2015年3月10日 (火)

2015 神鍋山野草だより 3月第2週

神鍋山野草を愛でる会案内人、泉さんから3月第2週のレポートが届きました。 
(写真はクリックで拡大し、画面右上の閉じるマークで元に戻ります)

フクジュソウ群生(キンポウゲ科)
Photo
福寿草の和名で春を告げる花の代表で、旧正月の正月花ともいわれていて毒をもった植物です。
イチリンソウ、アズマイチゲ、ミスミソウ等同じ科です。
黄色の花が咲くまでは発見し難い花で感動します。
 
フクジュソウ 一輪
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この花は金属光沢花弁を使って日光を中心に集め、その熱で虫を誘い受粉を助けてもらっています。
太陽光に応じて花弁が開閉し、夏になると地上部が枯れる典型的な春の妖精、春植物です。
 
咲き始めたマンサク
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6日は昼間でも鹿がワナに掛り捕獲しましたが、初めての経験です。
高原では雪が多く鹿は見かけません。
杉、檜、竹藪のある山奥なら鹿は住み続ける事を学び、頂上部分の雪解け場所では足跡を発見して、
そこで見かけたのがマンサクでした。

9日現在41頭の鹿が捕獲されました。
各集落で数人のグループを作り、免許者だけでなく無免許の協力者が見回り、餌付け、運搬等手伝うだけで成果を上げる事が出来ます。
電気柵の無い5年前の自然環境を取り戻すまでがんばろう。

スノーモービル
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8日マンサクと鹿の調査に3名で大机山へ入りました.
ところがスノーモービルが近づいてきて、知り合いの方でした。
快く乗車を勧められ、3名とも初めての経験でゴルフ場内を走りまわりました。
スキーやスノーシューでは雪上を楽しんでいましたが、動力車で楽しむとは時代も進んだものです。
いい思い出になりました。
 

2015年3月 3日 (火)

2015 神鍋山野草だより 3月第1週

神鍋山野草を愛でる会案内人、泉さんから3月第1週のレポートが届きました。 
(写真はクリックで拡大し、画面右上の閉じるマークで元に戻ります) 

春一番の花が咲きだすシーズンがやってきて今回も新しい花に出会いました。
ワビスケ落ち花(ツバキ科)
Photo
初めて見ました。
落ち花が花丸ごと落ちていましたのでツバキと解りましたが、雌しべが目立ち雄しべが目立ちません。

ワビスケ開花状態 正面
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どの花も8分咲き状態で不思議で、一枝採取して持ち帰り図鑑で調べると、一番花が少ない12月~4月頃咲くワビスケ(侘助)と判明。
日本原産でツバキとチャノキの交配で平安時代から楽しまれているそうです。

名前の由来が庭の片隅でひっそり咲いてわび、さびのある花の姿から連想する意味と、古くから茶花として花庭に植えられた時代に、侘助という茶人がいてこの花を愛していた説があります。
チャノキ10月とツバキ4月の間を取り持つ花を初めて写真に撮りました。


ザゼンソウ群生(サトイモ科)
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サトイモ科にはミズバショウやマムシグサがありますが、私達が食べるサトイモの花は見た事がありません。
さらにこの花は開花する時発熱が起こり20℃まで上昇し、周囲の雪を溶かす事がよく知られています。
動物の様な不思議な植物です。


開花したザゼンソウ
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雌花が先塾し発熱時に悪臭と熱により花粉を付けたハエ類(昆虫)をおびき寄せます。
その後雄花が出だす頃は熱も収まるそうです。
秋、根に溜まった養分を求めてイノシシが掘り返し食べる姿が目撃されています。

ネットに囲まれたザゼンソウ群落
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昨年秋にこのエリアは、豊岡市の企画でネットで囲われ保護されました。
それまでは地元の野草を大切に守って来られた老人によって自前で管理されていました。盗掘や獣から希少な山野草を守る事も、大切な自然保護の方法です。


アオザゼンソウ
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ごく稀に衣が緑色したザゼンソウも見られます。
2年前に別の場所で盗掘に会い悲しんでいたところ、ここでは見る事が出来ます。 

花を愛する老人のお陰で 神鍋高原では守られてきたのです。
一人でなく地元全体でこんな取り組みが出来たら地域活性につながり、交流人口も増える事でしょう。


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