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2013年8月

2013年8月27日 (火)

神鍋山野草だより 8月第4週

毎週火曜に届く案内人泉さんからのレポートです。

ナツエビネは1995年神鍋山(469m)の北側自然林に自然観察道路建設に伴い、兵庫県が事前調査に入り12種の貴重種が確認された中にナツエビネがありました。
絶滅(ぜつめつ)危惧(きぐ)種(しゅ)Bにランクされています、その後私が植物に興味を持った2000年頃から探し求めて、ナツエビネだけが見つかりません。
5年前神鍋山野草を愛でる会が結成され、神鍋高原全体での花巡りでも確認されませんでしたが、今年5月エビネに似た葉を発見。

その時は山深く薄暗い日陰だからこれから花芽が出るのだろうと思いつつ経過しました。
付近は鹿や猪の活動跡が見られ獣道(けものみち)状態でした。
7月地元の区長に了解得て直ぐ愛でる会で柵(1㎡)を取り付け守り観察を続けていたところ、8月2日ナツエビネの花穂茎を確認。
23日見事に美しい花に出会い、神戸新聞の取材を受け18年ぶりに神鍋高原で発表出来たことは驚きと感動でしたが、ナツエビネが悲鳴を上げて訴えているようでもありました。
ナツエビネ(蕾)
Photo
ナツエビネ
Photo_2
地元老人会も愛でる
Photo_4 ナツエビネの環境は北斜面で夏涼しく、水持ちの良い土質で半日蔭が条件と聞いています。
今後としては、地元の人達と協力して人間の盗掘(とうくつ)が無いような啓蒙(けいもう)活動と鹿被害から守りながら、種を採集して同じこの地で木漏(こも)れ日を作り増やし群生地としていけたら幸いです。
こんな美しい花を盗掘でなく、一人でも多く愛でてもらい共有出来たらと強く思います。

ところで皆さんはつぎのうちどれを選ばれますか?    (泉 鐘八郎)      

A: 隠し伏せる  B: 場所を変える  C: 明らかにして啓蒙する 



  

2013年8月20日 (火)

神鍋山野草だより 8月第3週

神鍋山野草だより8月3週目のレポートを送りします。

神鍋山野草を愛でる会結成5年で初めて会員が蕾から花、実までをじっくり観察しています。
7月3日蕾発見、山野草に興味を持ってから10年探し求めていた花です。
しかし周辺は猪、鹿が暴れまくっていて、竹林でありながらタケノコは猪に食べつくされ、鹿の寝床も隣りにありました。
いつ被害にあうのか心配して地主に了解を得て、囲いを設置したのが7月7日でした。

花が咲き始めた13日神戸新聞取材を受け世に出ました、花は1輪だけの拡大写真です。
1輪花左に花が受粉した後から実の赤ちゃんが見られます。
そして8月16日現在の実が実りました、9月中旬まで成長する姿を楽しみます。
実の写真左に昨年の古茎があることから、来年も同じところに芽が出る可能性あり?
名前: ツチアケビ(土木通)  ラン科 ツチアケビ属  実がバナナ状で肉質、下垂する。
和名は果実の色や形がツル性、木本のアケビに似ていることからきている。
生息場所: 山地の林内、竹林で葉緑素持たない腐生植物、地下茎は太く良く分岐してキノコのナラタケと共生する。  (泉 鐘八郎)
ツチアケビ 蕾     Photo
ツチアケビ  花
Photo_2
ツチアケビ
A_2
 

2013年8月13日 (火)

神鍋山野草だより 8月第2週

会の案内人 泉鐘八郎さんからの8月2週目のレポートを送りします。

穂ツツジの意味でツツジ科では珍しい穂状の花序
花冠は淡紅色を帯び白色で深く3裂して細く長くそり気味に開き
神鍋高原では9月下旬頃まで楽しめる。
  
ホツツジ (クリックで拡大してご覧ください)
 B_3
道の駅神鍋高原には「神鍋山野草を愛でる会」の展示コーナーが設けられていて、神鍋高原や神鍋渓谷・蘇武岳・三川山の山野草が一年を通じて紹介されています。
撮影は案内人 泉 鐘八郎  さん
道の駅にお立ち寄りの際、パネルで神鍋高原の多様な山野草をお楽しみください。          
道の駅神鍋高原          パネル展示コーナー
P8120260 P8120270
P8120268 P8120265
   
   

2013年8月 6日 (火)

神鍋山野草だより 8月第1週

今日は「神鍋山野草を愛でる会」の例会日です。
後半は8月27日に予定されています。
高原と言っても下界より3度くらいの違いですが、火山や地質・地形・湧水などの関係で神鍋高原らしい豊かな植生が楽しめます。
会の案内人 泉鐘八郎さんからのレポートを送りします。

確実に週一回火曜を守るよう、1~2種に絞ってお送りします。
神鍋の自然豊かな、環境を自慢するような内容を考えています。
多くの方がマナーを守って野草見学されることを願って驚きと感動が送れたら幸いです。
今年になってから ザゼンソウ、キンラン、カラタチバナ、 ササユリ等が盗掘に逢っています。
      ナンバンハコベ (クリックで拡大してご覧ください)
      Photo 
今回は私も初めて見た花で、外来種でなく日本古来の種ですが変わった花の付け方から南蛮と付けられたらしく、ナデシコ科でハコベの花弁に似ていることから、図鑑から見つけやすかったです。
    

2013年8月 1日 (木)

蘇武林道のシカ食害

神鍋山野草を愛でる会の田中会長と案内人の泉さんから、シカによる食害のレポートが入りましたので紹介します。
「28日会長と私二人で名色~金山峠までの蘇武林道を植物調査にでかけて、異常な光景に出合いました。神鍋高原では初めて鹿よけネットに掛った鹿を発見してから、次々に繰り広げる姿に愕然とし直ちにA4にまとめました。多くの人にこの状態を知って頂きたいと思います。(泉 鐘八郎)」 (クリックで拡大します)
  
 <シカ被害レポート>
 Scn_0008_10
拡大版 → 「sobu-sikahigai.pdf」をダウンロード
   

 

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